藤岡陽子さんの「晴れたらいいね」を読みました。
タイトルと表紙の絵が気に入って購入して読んだのですが、(所謂ジャケ買い)今回は大当たりでした。主人公の紗穂は看護婦なのですが、地震の時に入院患者の老女の太平洋戦争末期における過去の人格に移り、そこで従軍看護婦として生きていくことに・・・という内容です。全体的に戦時中の看護婦がいかに過酷であったかが、良く描かれてます。そんな時代背景で、紗穂は現代的感性を以て色々頑張ります。当時の人たちの教育は、「お国のために命を捧げる。」なのですが、紗穂は現代人ですから「戦争の為なんかに死ねない。」という思想があって、この、ちぐはぐ感がとても読んでいて面白かったです。あまり書くとネタバレになりますから、これ以上内容は書きませんけど、最後まで読み終えたとき、頭の芯から感動が込み上げてきました。胸じゃなくて頭の芯からです。ただのお涙頂戴的な安っぽい感動じゃなくて、こう、なんというか・・・ そう、「晴れたらいいね」です。本当にこの本のタイトル通りの言葉がピッタリ嵌る感情です。年始めに良い本を読めて幸せです。
読み終えて知ったのですが、「晴れたらいいね」はドリカムの曲名から取ったものなんですね。今度聴いてみよう。
「晴れたらいいね」な気分に成りたいあなた、特に女性におすすめのの本です。
かしこ
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